13日に自身のX (旧Twitter)を更新したモデルでタレントの藤田ニコルさん。
「家族性高コレステロール血症」という難病を患っていることを公表しました。
罹患率は300人に1人程度と比較的高頻度の病名で、心筋梗塞や狭心症を引き起こす恐れのある病気であることから、同じ病気の人との情報交換を求める呼びかけに、反響の声が相次ぎました。
藤田ニコルが難病告白「家族性高コレステロール血症」フォロワーから応援の声続々
13日に自身のX (旧Twitter)を更新したモデルでタレントの藤田ニコルさん。
この日、藤田さんは「今まで話してこなかったのですが、家族性高コレステロール血症という病気を持ってるんだけど同じ人いますか?どう過ごしていますか?」と自身が罹患している病名を告白しました。
続けて「数値がとんでもない事になってて、そろそろちゃんと知識いれなきゃなと 同じ人いるかなぁ..」と、予後の不安をつづり、情報交換を求める呼びかけ。
その後、新たにに投稿した際には「急にみんなの意見見たいなぁって投稿しただけなので、そんな重く受け止めないでね!」として、症状の悪化はあるものの元気であることをアピールしました。
フォロワーからは
《私もだよ。にこるん(※藤田さんの愛称)は軽症の方かな?》
《薬を飲めば大丈夫》
《無理しないで!》
《いい方向に向かいますように》
《投薬でコントロールすればある程度までは下がるので、飲み忘れないように》
《不安はあるだろうけど明るく元気なにこるんのままで居てね》
など、エールの書き込みや同じ病気の人からの書き込みが寄せられ、大反響となりました。
「家族性高コレステロール血症」とは一体!?
今回、「家族性高コレステロール血症」という病名を公表し、馴染みのない人に少し驚きを与えてしまった藤田さん。
「数値がとんでもないことに」、「知識入れなきゃ」など穏やかでない文面の投稿に心配の書き込みが殺到しました。
同病気について調べると、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が血液中で特段に高くなり、若いときから動脈硬化が進み、血管が細くなったり詰まったりする病気とのこと。
しかし、「ヘテロ接合体」という軽症の型と「ホモ接合体」と重症の型があり、特に後者は心臓の血管(冠動脈)に影響が大きく、心筋梗塞や狭心症を引き起こすとされ、36万人~100万人に1人の確率であることから指定難病になっています。
患者数については軽症の「ヘテロ接合体」の方が約500人に一人の患者と推定されるほど圧倒的に多いながらも、定期的な健康診断は必須でコレステロール値が高くなると服薬が続くだけでなく、上述の疾患に加え、冠動脈疾患も発症する危険性があり油断は大敵。
治療をしない場合、若年期の狭心症・心筋梗塞の発症率は一般の人の20倍と言われていて、心筋梗塞を引き起こした場合、最悪、死に至ることもあるため、恐ろしい病気ということはより伝わるのではないでしょうか。
遺伝的要素が大きく、生活習慣よりも生まれつき全身の細胞でコレステロールの取り込みに根本的な異常が見られるため、血糖や中性脂肪、肝臓の値も高くなくてBMIも正常値、肥満もない方でも罹患している人は多いと言われています。
治療は基本的に内服となるようですが、新薬も出ているため長期投与による安全性は不明なものの、遺伝子治療の可能性が模索されているなど選択肢の幅は少しずつ広がっている様子。
あまりにも反響が多く、藤田さんは「大事になりすぎてそんなつもりじゃなかったから消したい」として、同日に投稿を削除しました。
しかし、世間ではあまり認知されていない病気を社会的影響力の高い著名人が公表する事で、病名はおろか症状や周囲が配慮すべきことなど、多くの情報が広く世の中に浸透することはとても意義のあること。
藤田さんの告白に勇気をもらえた人や、同じ病名ながら無頓着に生活していた人らにとっては大きな気づきとなったのではないでしょうか。
(文:Quick Timez編集部)