故・ジャニーズ喜多川前社長の性加害問題を調査してきた再発防止チームが29日、報告書を公表し、「ジャニー氏によるジャニーズJr．の思春期の少年に対する性加害は長年にわたり広範囲に行われていたことは紛れもない事実である」と断定しました。これを受けて同日から翌日の報道。情報番組の各キャスターらが、次々と自省の弁を述べています。
同報告書では、性加害が長年にわたり繰り返された理由の1つに、「マスメディアの沈黙」を挙げています。「テレビ局をはじめとするマスメディア側としても、（中略）ジャニー氏の性加害を取り上げて報道すると、ジャニーズ事務所のアイドルタレントを自社のテレビ番組等に出演させたり、雑誌に掲載したりできなくなるのではばいかといった危惧から、報道を控えていた状況があったのではないかと考えられる」と痛烈に指摘しています。
同日放送の「news zero」（日本テレビ系列）に出演した、キャスターを務めるフリーアナウンサーの有働由美子さんは、同報告書の内容について、伝え、曜日パートナーの落合陽一筑波大准教授と論議しつつ、「私自身も、メディアに身を置く1人の人間として、こうして指摘を受ける前に、行動を起こさなかったことを恥ずかしいと思っています。なぜ沈黙してしまったのか、重く問われているという覚悟のもとに向き合っていきたいと思います」と頭を垂れました。
同じく同日放送の「報道ステーション」（テレビ朝日系列）の大越健介キャスターも、「この問題を突き付けられ、沈黙してきた責任を問いただされている思いです」とうなだれました。
30日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」（同系列）では、炎上の多い名物コメンテーターの玉川徹氏がコメント。「僕の仕事じゃないと思っていたところがあるんです。そういう風な形で間接的に逃げていた部分はあるのかな」と神妙な面持ちで語りました。
同日放送の「めざまし8」（フジテレビ系列）でメインキャスターを務める俳優の谷原章介さんは、タレント側という立場からの見解として「社会におけるメディアの役割を考えて時、マスメディアはきちんと自浄作用を発揮して、どこかで弱い立場に立つ人を守る立場に寄り添ってもらいたかった」と意見を述べました。
（文：Quick Timez編集部）
