画像:時事
16日に自身のインスタグラムを更新したユーチューバーのてんちむさん。
京都にて艶やかな着物姿を披露しました。
しかしながら、一見すると着物の着方がおかしいためネットには苦言を呈する声が殺到しています。
てんちむ、ルール破りの着物姿に批判コメント多数「縁起の悪い着方」「写真の反転?」
16日に自身のインスタグラムを更新したユーチューバーのてんちむさん。
「in 京都」とつづり、金茶系の大人っぽい落ち着いた付下げに、同系色でまとめた豪華な帯を合わせた姿で佇んでいます。
2枚目や3枚目はりんご飴を片手に持ったり、口元に添えるバストトップのショットを投稿しており、フォロワーからは大絶賛の書き込みばかり。
一方、ネットには
《なんで縁起の悪い着方をしてるんだろうと思ったら、わざわざ反転させてたのか》
《逆転して着物が左前(死装束)だと気がつかなかったのかなぁ》
《写真の反転なの?それとも間違えで着付け?》
など、着物の前合わせが逆の、いわゆる「死装束」となっていることを指摘する声が多く批判が起きています。
日本人の急速な「着物離れ」食止めは厳しいが、着物を慈しむ心を
てんちむさんの投稿写真を見ると、確かに前合わせが逆になっていますが、柄の描かれている方を上にしていることから着方は間違っていません。
背景の提灯の字が反転していることから、カメラの設定が反転仕様となっているため、着物の前合わせが逆に見えたのでしょう。
麗しい着物姿への賛美と辛辣な意見が書き込まれた賛否両論の投稿となりましたが、ここ数年で比較的耳にする機会の増えてきた「○○警察」の一つである「着物警察」という言葉を聞いたことのある読者も多いと思います。
着物警察とは、自身の常識とかけ離れた着物の着方をする人に対し、周囲に人がいようとも強めの口調で注意あるいは説教してきたり、嫌味を言ってくる人たちのことを指します。
若者の着物離れの原因の一つであるという指摘も。
今回、てんちむさんの着物姿を見てネットでは「死装束である(から不謹慎)」と多数の書き込みがありました。
「死装束」とは、故人に着せる装束のことで、「生きている状態」と「死んでいる状態」はあべこべ、逆であることから、着物も私たちが着用するときとは逆の着方をさせます。(※諸説あり)
そのため、「左前は死人の着方・縁起の悪い着方」という通説が広がったとも。
着物を着ると背筋が伸び普段よりも何割り増しかで美人・美男に見えるものの、洋服と比較すると馴染みのない装具や自装が難しく、所作一つとっても手間がかかるなど、一気にハードルは高くなります。
昭和の前半ごろまで着物は日常使いしており資産価値がありましたが、だんだんと非日常を体験するための衣装としての認識が広まりつつあります。
しかしながら、成人式や結婚式、その他の文化的行事を通じて着物に慣れ親しむ気持ちを持ち、「着物ってやっぱりいいな」と感じるには、その歴史的背景や着方を知識として頭に入れておくに越したことはありません。
「着物」は決して特別なものではなく、自由に着て自身を彩るツールの一つに過ぎないもの。
相手に不快感を与えない程度に着物を取り入れ、充実した時間を過ごすのが着物も嬉しいに違いありません。
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(文:Quick Timez編集部)