画像:時事
25日、ラグビーの五郎丸歩選手が自身のTwitterを更新。
6月19日から開幕するプロ野球についての持論を述べました。
しかしながら、その持論には数多くの批判が相次ぎ、炎上する事態に。
五郎丸選手の発言とは、どのようなものだったのでしょうか。
五郎丸歩「大人は開催できて、子供は開催できない理由って何?」
25日、ラグビーの五郎丸歩選手が、自身のTwitterを更新。
「大人は開催できて、子供は開催できない理由って何?」とし、プロ野球の開幕決定と、甲子園の中止を引き合いに出して、持論を展開しました。
プロ野球は同日、今シーズンの開幕日を6月19日にすると発表。
当面は観客を入れない「無観客試合」で試合を開催し、当初よりも少ない120試合というレギュラーシーズンを戦うことで合意しました。
野球といえば、20日、今夏の全国高等学校選手権大会、通称・甲子園が中止を決定したり、高校生のスポーツでいえば、インターハイが中止となるなど、大きな波紋が広がったことでも知られています。
そんな中での、五郎丸選手の発言。
ここでいう「大人」とはプロ野球を指し、「子供」とは、甲子園のことを指すのでしょう。
「なぜプロ野球が開催できて、甲子園が開催できないのか?」これにTwitterで疑問を呈した五郎丸選手でしたが、ネット上では批判が相次ぐ形に。
《単純に、プロとアマの違いでしょ?》
《部活ができない中、試合の準備もできていない高校生がいきなり試合するって、相当無茶だと思いますよ。同じアスリートならそれくらい知ってて当然では?》
《プロは、仕事だから。それがなかったら、収入がなくなるし、生活できなくなるでしょ。》
《あくまで、学生は勉強の一環なわけだし、未成年なんだから、コロナに感染した際の責任問題にもつながると思います。》
《命云々よりも、物理的に無理なんじゃないですかね?授業が遅れすぎて、甲子園やってたら単位取れません》
《何が言いたいの?》
などの、厳しい意見が飛び交いました。
大人は開催できて、子供は開催できない理由って何?
— 五郎丸歩 (@Goro_15) May 25, 2020
甲子園の開催中止、賛否両論の意見 野球だけ特別視する風潮に疑問の声も
プロ野球の開催に関して、持論を展開し、様々な意見が寄せられている五郎丸歩選手。
対策を考えしっかりと行うことができれば、プロもアマも関係なく開催できるのではないかという意図で、当該のツイートをしたのだと考えられます。
これを受け、五郎丸選手は自身のTwitterで以下のように釈明。
コメントの大半はプロだから、学生だから。
そういう事じゃなくて未来がある、あなた達の命を守らせてって言ってあげれないのかと思うんですよ。— 五郎丸歩 (@Goro_15) May 25, 2020
「『未来のあるあなた達の命を守らせて』と言ってあげられないのか?」ということに疑問を抱いているようです。
そもそも、甲子園の開催が中止となった最大の理由は、「感染拡大の防止」であります。
これに加えて、「練習不足による怪我や故障の恐れ」や「夏休み短縮による、地方大会への影響」なども考慮された結果、総合的に判断して開催は難しいと決断されたのです。
一方のプロ野球は、プロとしての「興行」的な側面も持っているため、コロナ禍であっても特別な施設でしっかりと練習と積んでおりますし、地方大会や学業へ支障がきたすなどの弊害が生じることはまずありません。
さらに、無観客試合などの「コロナ感染」に関して、しっかりと対策案を講じていることも、プロ野球が開催に踏み切った大きな要因と言えます。
世間では、「インターハイも中止になっているのに、なぜ甲子園(野球)だけ特別視するのか?」という意見もあるほど、高校野球というのは日本において特別な存在となっています。
しかしながら、五郎丸選手がいう「命を守る行動」を重視するのであれば、開催中止は妥当な判断であるといえます。
五郎丸選手もラグビーのプロ選手でありますが、プロとしてお金をもらっている以上は、なんとしてもシーズンを開催をしなければ収入がなくなり、生活が出来なくなってしまうというシビアな一面もあることを理解しているはず。
野球は日本において、知名度もエンターテイメント性も抜群であるがゆえ、多くのメディアがこぞって報道し、特別視されているように感じます。
しかしながら、コロナの感染を防ぎ、命を守るという点においては、どのスポーツも同じであり、垣根などないはずです。
五郎丸選手もプロとしての自覚がある以上は、自分ができる最善の策を遂行することが重要ですし、それはTwitterで疑問を投げかけることではないような気がします。
(文:服部慎一)