画像:時事
出演者がオススメの書籍、映画を紹介するコーナー「私の一本」で、社会学者・古市憲寿さんが「2020年のゲーム・キッズ」という小説を紹介した6日の「とくダネ!」(フジテレビ系)。
そのコーナー中、小説の世界観に番組MCの小倉智昭アナウンサーが口にした一言に注目が集まりました。
「差別でしょ」、「放送禁止用語じゃないの?」などと視聴者から驚きと批判の声が上がることとなった、小倉アナの発言とはどのようなものだったでしょうか。
小倉智昭「試験管ベビーか?」古市憲寿オススメのSF小説に興味津々!
6日、出演者がオススメの書籍、映画を紹介するコーナー「私の一本」で、社会学者・古市憲寿さんが「2020年のゲーム・キッズ」という小説を紹介した「とくダネ!」(フジテレビ系)。
そのコーナー中、番組MCの小倉智昭アナウンサーの一言に注目が集まりました。
古市さんがこの日紹介したのは渡辺浩弐氏作の小説「2020年のゲーム・キッズ」(星海社)という一冊。
93年から雑誌「ファミコン通信(現ファミ通)」(エンターブレイン)で渡辺氏が連載をしていた「ゲーム・キッズ」シリーズである「2020年のゲーム・キッズ」は、字数1000文字程度で書かれたショートショート(短編小説のこと)で、古市さんは「ショートショートの名手である星新一さんの現代版だと思っている」と絶賛。
その内容は新型コロナウィルスの流行が収束せずに続いた近未来を描いたもので、ストーリーには結婚式まで配偶者に会うことができない「完全オンライン婚活」というものも収録されているのだそう。
「現代からの地続きとして、すごく面白い話が多かった」と出演者に紹介しました。
すると、小倉アナは「完全オンライン婚活」についてある疑問が。
「子供はどうなの?『試験管ベビー』か?」
体外受精で生を受けた子供を意味する「試験管べビー」という言葉を使用し、古市さんへ質問を投げ抱えた小倉アナ。
ただ、小説には「完全オンライン婚活」から子供が誕生する流れまでは描写されていなかったようで、古市さんは改めて「あり得なさそうではなく、あり得そうなことが描かれている」と同書籍の魅力を力説していました。
小倉智昭、『試験管ベビー』に視聴者騒然…「放送禁止用語」「差別」と批判が相次ぐ事態に
小説「2020年のゲーム・キッズ」を紹介した古市憲寿さんに対し、「試験管ベビーか」と質問を投げかけた小倉智昭アナウンサー。
しかし、小倉アナの「試験管ベビー」という言葉に番組を観ていた視聴者が相次いで反応。
「試験管ベビーって差別的な意味合いじゃなかった?体外受精のことでしょ」
「めっちゃビックリした…『試験管ベビー』って放送禁止用語じゃないのか」
「信じられない」
「不妊治療している方とその子供には失礼な言葉だよね。あまり使わないでほしい」
などと、批判が。
「試験管ベビー」、現在ではあまり聞かれない言葉ですがどのような意味合いで誕生したのでしょうか。
「体外受精で最初に子供が生まれたのは1970年代の終わりでした。日本だとそれから数年して誕生していますが当時、国内外で体外受精に対して猛烈な偏見の目がありました。実際、体外受精をした人のもとには嫌がらせの手紙が届いたりして『タブー』という見方が強かったのです」(芸能ライター)
現在ではおよそ新生児20人のうち1人が体外受精で誕生してくるそう。
体外受精は非常に身近な医療になったため、「試験管ベビー」という言葉も次第に消えていきました。
ただそれだけに、当時を知る視聴者は小倉アナの唐突な発言に驚いたのでしょう。
今となっては差別的な意味合いを失っているかもしれませんが、あまり気分の良い言葉ではないため公共の電波で口にするべきではありませんでした。
(文:有馬翔平)