21日に放送された「爆報!THEフライデー」(TBS系列)。
先日、虚血性心不全で亡くなった野球解説者・野村克也さんを特集した、この日の放送。
その中で、野村さんにゆかりのある元プロ野球選手・G.G.佐藤さんが登場しましたが、G.G.佐藤さんの紹介が「間違いだらけ」だと、批判が殺到しています。
同番組は一体、どのような誤報をしたのでしょうか。
「爆報!THEフライデー」、G.G.佐藤を五輪の戦犯扱い?引退のきっかけは…
21日夜に放送された「爆報!THEフライデー」(TBS系列)。
この日の放送は、先日亡くなった野球解説者・野村克也さんの特集。
様々なプロ野球チームで手腕を振るい、弱小チームでも優勝に導いてきたことで「野村再生工場」とも言われていました。
その野村さんと、ゆかりある人物として紹介されたのが、元プロ野球選手・G.G.佐藤さん。
佐藤さんは、野村さんの奥さんである野村沙知代さんの、運営していた中学野球チームの出身でした。
沙知代さんは中学生野球チームで、叱って褒める指導を徹底し、佐藤さんが言うには「中学の3年間が、高校より大学よりプロより、キツかった」よう。
ただ、その甲斐あってか、アメリカのマイナーリーグを経て、埼玉西武ライオンズに入団。
2008年には、北京オリンピックの日本代表に選ばれます。
ただ、佐藤さんには、北京オリンピックで苦い思い出が。
迎えた韓国戦、佐藤さんは左翼として試合に出場します。
しかしこの試合、佐藤さんは2つのエラーをしてしまい、試合に負けるきっかけとなってしまったのです。
さらに韓国戦の次、アメリカ戦でも出場しますが、ここでもエラーをしてしまい汚名挽回とはいかず。
結局、G.G.佐藤さんは「メダルを逃した」原因の人物として帰国後、マスコミから猛バッシングにあいました。
「爆報!THEフライデー」でも、北京オリンピックの話題に。
すると、同番組はここで「北京オリンピック」が原因で、佐藤さんは引退したと放送。
すると、
「佐藤さんが引退したの、『北京オリンピック』が原因じゃない」
「佐藤さんは野球から逃げてない。最後まで現役を貫いたし」
と、野村さんの特集だったにもかかわらず、G.G.佐藤さんの情報を正しく伝えるべきという意見で、ネットはあふれかえりました。
G.G.佐藤、選手最高の成績は北京オリンピック後!
2014年まで現役を貫いたG.G.佐藤さん。
しかし、「爆報!THEフライデー」は北京オリンピックで猛バッシングを受けたことにより、成績が落ちていき引退に追い込まれたと、どうしても「北京オリンピックの影響」にしたいよう。
ただ、G.G.佐藤さんの選手として、最高の成績を収めたのは、北京オリンピックから翌年の、2009年でした。
この年は、月間MVPも受賞し、充実した1年間でした。
佐藤さんは猛バッシングを受けて、成績を落としたわけではありません。
むしろバッシングを受けたことで、練習に力が入り、最高の成績を収めたのです。
確かに、G.G.佐藤さんの名前を聞けば、北京オリンピックでの活躍を思い出すかもしれません。
ただ、そうだとしても、本人の努力を無にするようことは報じてはいけないと思います。
(文:有馬翔平)