11日に放送された「news23」(TBS系列)。
同番組キャスターの小川彩佳さんは、故ジャニー喜多川氏の性加害報道をめぐり、メデイアの報道のあり方を振り返り、今後は徹底的に取材していくと力強く主張しました。
疑惑をめぐっては、メディア側がこれまで一切、報じない姿勢に消化不良の思いを強く抱いていた視聴者から英断であるとの書き込みが寄せられています。
TBS『news23』、ジャニー喜多川氏の性加害疑惑を報道
11日に放送された報道番組「news23」(TBS系列)。
この日、同番組では2019年に亡くなったジャニー喜多川氏の性加害疑惑について取り上げました。
番組開始7分後から10分にわたり、4月に性被害の告発会見を行った元ジャニーズJr.の岡本カウアン氏の証言やジャニーズ事務所の見解を報道。
メインキャスターの小川彩佳アナは、関連VTR放送後に「取材に応じてくださったカウアンさんは、ジャニー氏の疑惑について『当時からメディアが報じていたらジャニーズ事務所に行くことはなかった』とも話されていました」と言及しました。
そして「はたして報道機関がどれだけ、こうした被害を報道してきたのか。少なくとも私たちの番組ではお伝えしてこなかった現状があります」とメディアの報道姿勢に責任を感じ、自省。
「その中でカウアンさんのこの発言は非常に重く、この言葉には向き合わなければならないと感じています。今後番組では、こうした訴えをしっかりと受け止め、報道していきたい」と締めました。
視聴者からは
《小川アナの覚悟を見ました》
《社内での調整があったかと思いますが、英断だと思う》
《声を上げるのが被害者なら、それを公平に拾いあげて知らせ世の判断を仰ぐのが報道》
《他の局は、どう感じてるのか?》
《とても大きな一歩》
《裁判で判決が下った時に報道を大体的にしてほしかった》
など、その決断に並々ならぬ覚悟を感じた視聴者からの書き込みが続々と寄せられました。
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TBS、性加害報道の沈黙に一石投じ称賛の声
今回、故ジャニー喜多川氏の性加害報道について、これまで報じてこなかった自省とともに今後は積極的に報道していくことを明言した同番組。
性加害については、2000年台初頭にジャニー氏による所属タレントへの性的虐待は事実であることが確定しています。
しかし、世界各国のメディアはその問題をタブー視して一切報道しない日本のテレビ局や新聞の姿勢を指摘。
そして再び20年の時を経て、被害を訴えた元ジャニーズJr.メンバーですが、ジャニー氏の疑惑を知らなかったことで引き起こされた性被害はカウアンさんだけにとどまりませんでした。
同日、同事務所に所属するタレントのファン有志の女性らは、カウアンさんの告発を受け性加害の検証を求める署名が約1万6千筆集まったことから、都内で記者会見。
ジャニーズ事務所に署名とともに要望書などを併せて送付したことを明かしました。
ジャニーズ事務所は「事務所の見解及び対応について、今週末公式にお伝えさせていただきます」としており、まだまだスタート地点に立ったとさえ言えない状況。
最も罪深いといっても過言ではないマスコミの報道してこなかったという事実ですが、被害者の中には抜群の知名度を誇る人物だけにとどまらず、既に子どもを持っている人物も含まれている可能性があります。
しかし、被害者さえ問題ではなく、今後、同じ被害者を出さないための対策を明らかにすることが重要です。
ジャニーズ事務所もメディアも、被害者を出し続けたという事実を真摯に受け止め、向き合い始め、風向きが変わることを祈るばかりです。
(文:Quick Timez編集部)