文:Quick Timez 編集部

『news zero』、『生理の貧困』で特集された女子大生に批判殺到「ほんと理解できない」

日本テレビ
画像:時事通信フォト

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31日に放送された「news zero」(日本テレビ系列)。

この日、同番組では昨今話題となっている「生理の貧困」について取り上げました。

「生理の貧困」に困っているという大学1年生の女性に密着取材した放送となりましたが、高いスマホ代や交際費へは躊躇なく支出するなど貧困に喘いでいる訴えとはほど遠い現状に、ネットでは批判が続出し炎上しました。

一体、どのような放送内容だったのでしょうか。

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『news zero』、「生理の貧困」特集が大炎上

31日に放送された「news zero」(日本テレビ系列)。

この日、同番組では昨今話題となっている「生理の貧困」について取り上げました。

「生理の貧困」に陥り、困っているという大学1年生の女性に密着取材したところ、世界的に流行している新型コロナウィルスの影響で父親の収入が減り、妹がいるために、自身は生理用品の使用頻度を減らすなど辛い胸中を明かします。

しかしその後、スマホ代が毎月約1万2千円と高めの使用料が明らかとなり、そこを削れないのかというアナウンサーへの問いに対して「(スマホが)ないと友達付き合いができない(ので削れない)」と反論。

さらにアナウンサーは「遊ぶお金があるならそこを削って生理用品にあてたらどうかという声がある」という問いかけには、「友人と会うのにTシャツ1枚で会うわけにいかない」と返答するなど、生理用品の購入よりも交際費の優先順位を上げた事による生理の貧困を報じました。

これには視聴者から、

《正直全然共感できんかった。服・携帯・食費・もろもろで使ってるて…そりゃ使ってるならね…衣食住に並ぶので携帯料金は節約できないとか、友達に会うから服は買わないととか…優先順位を変えようよ》

《生理の貧困のインタビュー観たけど、携帯代払えるのに生理用品買えないってどういう事。理解が難しかった。》

《生理用品も買えないって食べ物にも困るレベルだと思うんだ。》

《携帯代1万弱は高い。Tシャツで友達に会うのは恥ずかしくて漏れは恥ずかしくないの?学校に強要する前に姉妹とも使用量を話しあったら?》

《緊急用に置いてもらう案件なら賛成だけどまずは自分の支出を見直しなよ。》

《生理用品買えないのほんと理解できない。携帯1万2000円で尚且つ遊ぶお金と洋服代はある?馬鹿なの?女の子にとって生理用品は必需品だよ?》

《携帯代が¥12,000で服買って遊びにいってるけどナプキン買えないからくれ…って意味分かんない》

《生理貧困=金ないから? だけじゃないよ! これじゃ勘違いしてしまう人でるじゃん、》

《生理に娯楽費用削られるのおかしいはわかるけど、学生世代がみんなあんなにスマホ代や洋服代使わないでしょ》

《明らかな無駄があるクセに改善しようとせず、挙句優先順位が低いとか抜かしよって底無しの馬鹿やろ。》

など、主に同性からの批判が続出し、大炎上する騒ぎとなってしまいました。

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生理の貧困、生理を巡る環境や状況は人それぞれだが

生理の貧困とは、生理用品を購入するための経済的余裕がない、あるいは利用できない・利用を躊躇う環境にある事です。

発展途上国だけではなく、格差が広がっている先進国でも問題となっているもので、日本も例外ではありません。

物資支援の不足や身体的・精神的苦痛、周囲への反応の不安などが注目されており、昨今では生理の貧困に取り組む団体が生理用品の寄付やイベント、啓蒙活動を行っています。

今年3月にNHKが学生を対象に「生理の貧困」を調査したところ、生理が原因で生活に支障が出ている人が5割近くに上るなど想像以上に深刻な現実が浮き彫りとなりました。

さらに女性によっては生理用品だけではなく、生理痛による痛み止めが必要となるケースもあります。

そういった薬を購入する余裕もなくなると、通学やアルバイトを諦める日も出てくるなど悪循環に陥ります。

しかし、1,000円にも満たない生理用品の購入を躊躇する理由が、優先順位が低いだけなら話しは変わってきます。

一方で、生理に対して「恥ずかしいもの」「隠すべき」のように、ネガティブなイメージを持ちタブー扱いされてきた事も遠因と言えます。

今回、同番組に出演した女子大生は、生理はあくまで生きていく上で必要不可欠なものである事から、大学のトイレに生理用品を無料で置いてもらえるよう、男子学生もいる大学の授業で生理についての勉強会を開くなどの活動を続けています。

今回は編集サイドにかなり問題のある内容となりましたが、生理の貧困がここまで社会に表出してきた事には、表面にはみえない根深い問題が見え隠れしているものです。

単純に「貧困」の問題だけではないことが分かり、本質を見失っているのかもしれません。

(文:Quick Timez編集部)