(※画像はイメージです)
13日に自身のツイッターを更新した漫画家の奥浩哉さん。
長野市内の公園が「子供の声がうるさい」などの1軒の住民の苦情で、来年3月に廃止が決まったことに対して、概ね同意する私見をつづり、様々な意見が白熱しています。
「GANTZ」作者、長野「公園廃止問題」に理解示す「痛いほどわかる」「本当に不憫」
13日に自身のツイッターを更新した漫画家の奥浩哉さん。
「変」(集英社)、「GANTZ」(集英社)、「いぬやしき」(講談社)の作者として知られている奥さんですが、長野市内の公園が「子供の声がうるさい」などの1軒の住民の苦情で、来年3月に廃止が決まったことに対し、以下のように私見を寄せました。
「公園廃止の教授の気持ちは痛いほどわかる。僕の仕事場の隣も公園だったから。騒音はまだ、我慢出来るけど一日中ひんぱんにボールが家に飛び込んで来て、呼び鈴でその度にとらされてた。親子連れで、取って下さ~いって当たり前みたいに。仕事にならなかった」と、当時感じた行き場のない精神状態を振り返った経験をツイート。
さらに連投し「しかも、公園の土が風で飛んで来て庭にたまりかたまる。清掃費はこっちもち。流石に管理してるとこに苦情言ったけど改善はされなかった。教授はよく一人ぼっちで10年以上も我慢したと思う。しかも、凄く可哀想な被害者なのに世間に叩かれてるし、本当に不憫」と、苦情をした1名の住人に同情を寄せる投稿をしました。
「公園廃止問題」勧善懲悪で語るには複雑すぎる問題が噴出
ことの発端は、近隣住民1人が「子どもたちの遊ぶ声がうるさい」と苦情を入れたことによって、市が公園の閉鎖を決めたと報道されたことです。
ネットには影響力のあるインフルエンサーが「子どもが公園で自由に遊べないことはおかしい」と問題視する発言が相次ぎ、苦情を入れた住民をクレーマー扱いする流れになるほどの社会問題にまで発展。
報道の一部分を切り取ると偏った見方になるものですが、大切なのは自分と反対側の意見にも耳を傾けることです。
180度違う視点からの意見を前に、自身にもまた違った視点が生まれるもの。
例えば、問題となった公園の近くには小学校があることが地図から見て取れますが、そこについての苦情は聞こえてきません。
公園内での出来事は、許容を超えた常識外の音や行為があったのでしょう。
真実はどうあれ、近隣住民に賛同者がおらずたとえ1人であっても苦情を入れるほどだったと解釈をした住民の気持ちが全てでしょう。
子どもを遊ばせるなら、ボール遊びにおいても公園の範囲内で収まる範囲内で遊べないのならば大人が真摯に対応することが必要となってきます。
それを怠ってきた行政側も父兄側も、子どもからかけがえのない遊び場・公園を奪ってしまったという認識を持たねばなりません。
日本全国、どこかしらで同じような問題を抱えている行政は少なくなく、いつ騒動に発展しても不思議ではないのが今回の公園廃止問題。
「公園」といっても災害時に避難する「インフラ」としての機能もあり、ネットで一人歩きしている「高齢者クレーマーVS子育て世帯」という単純な問題では片づけられまない気がします。
公園廃止の教授の気持ちは痛いほどわかる。僕の仕事場の隣も公園だったから。
騒音はまだ、我慢出来るけど一日中ひんぱんにボールが家に飛び込んで来て、呼び鈴でその度にとらされてた。親子連れで、取って下さ〜いって当たり前みたいに。仕事にならなかった。— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) December 11, 2022
(文:Quick Timez編集部)