文:服部慎一

ロッキンジャパン2021が中止!茨城県医師会が削除した要望書の内容がキャッシュから判明

(※画像はイメージです)

茨城県ひたちなか市・国営ひたち海浜公園で開催予定だった「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021」の中止が発表されました。

その中で、茨城県医師会が提出をしたという要望書が削除され波紋が広がっています。

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ロッキンジャパン2021が中止に

夏の風物詩として名高いロックフェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021」の公式ホームページが6日に更新。

「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021の開催を中止いたします。 今年はコロナ禍での開催ということで、感染防止をテーマに例年の7ステージを1ステージにし、参加者を例年の半分以下という形で進めておりました。その中でも非常に多くの方に参加を決めていただいておりました。その事実に、どれだけ励まされたか分かりません。そんな皆さんの強い期待と覚悟に応えることができなかったのは非常に残念であり、大変申し訳無く思います。」と、中止することを発表したのです。

ロッキンジャパンは、毎年8月に茨城・国営ひたち海浜公園で開催される日本最大の野外ロック・フェスで、2000年にスタート。

最近では200組を超えるアーティストが出演をし、夏の風物詩として賑わいを見せていました。

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の観点から中止が発表されていましたが、その発表時期も5月とだいぶ早い段階での告知。

一方、今年は開催が決定していたにも関わらず7月に入っての開催中止という判断になったことで、同フェスの総合プロデューサー・渋谷陽一氏も、「現在、たくさんの夏フェスが計画されています。全ての成功を祈っています。ですから、私たちの開催中止が他の夏フェスへの悪い影響を生まなければいいと切に願っています。その為にも最後まで開催を目指して頑張りたかったですが、ここで断念せざるを得ませんでした。悔しいですし、申し訳なく思います。」と、悲痛の胸の内を明かしていました。

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茨城県医師会が提出をした要望書の内容とは?

渋谷氏は同フェスの公式ホームページの中で、茨城県医師会の代表の方がフェスの主催者である茨城放送の本社に来社し、ロッキンフェスに対する要望書を茨城放送の代表に手渡して受け取った際の写真を撮影したとした上で、「要望書が提出された翌週の7月5日(月)、茨城県医師会のホームページに、提出時の写真と要望書の内容がアップされていました。何故か数時間で消えていましたが、多くの方が情報共有できるように再掲載いただけたらと思います。」と、その要望書がホームページから消えてしまったと訴えていました。

これを受け、ネット上からは

《ただし茨城県医師会は要望書をHPから削除すべきではなかった。なぜ消した?》

《要望書を持ち込んだんじゃないの? 本当に危機を感じてて後暗い所が無いなら投稿を消す必要なんて無いんじゃないの? そんなことするから余計な勘繰りを産むんじゃないの?》

《茨城県医師会のやり方姑息過ぎない? 要望書の内容をHPから削除してるのって自分たちのせいでロッキン中止になったって言われたくないからとしか思えない》

《医師会の言い分もあるだろうが要望書の内容を削除したりと何故??》

《つか普通に要望書ずっと載せろ消すな、逃げるなよ》

など、批判の声が多数寄せられています。

当編集部では、削除されたという要望書の内容を確認するべく、茨城県医師会のホームページをチェックしてみました。

すると、アクセスが集中していたのかサーバーがダウンするといった状態に。

ウェブ上のキャッシュ及びアーカイブページなどを調査すると、そこには要望書の内容が記載されておりました。

そこには、以下のような文言が。

さて、本県における新型コロナウイルス感染症は、令和2年3月17日に県内初の感染が確認されて以降、6月末時点で感染者10,544名、死者164名に上っております。

この間、県民一丸となって、感染防止に向けた取組みを重ねると共に、我々医療従事者も昼夜問わず、懸命な医療活動に当たってきたところであります。

現在、一時の危機的医療逼迫の状況は脱したものの、希望者全員へのワクチン接種は未だ進行過程にあり、感染力の強い変異株の勢力拡大によって、いつ何時、全国的な蔓延が繰り返されるのか、大いに懸念されるところであります。

こうした状況の中、先日、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021」の開催が公表されました。2000年からスタートしたこの催しが、今や本県における夏の風物詩として定着し、地元に大きな経済効果をもたらしていることに、いささかの疑念もありません。

しかしながら、例年に比べて大幅な入場制限の措置がとられるとしても、現下の状況で開催されることについては、強い危機感を抱かざるを得ません。

つきましては、こうした事情をご賢察のうえ、下記の事項について、特段の御配慮をいただきますよう、要請いたします。

1 今後の感染拡大状況に応じて、開催中又は延期を検討すること。

2 仮に開催する場合であっても、更なる入場制限措置等を講ずるとともに、観客の会場外での行動を含む感染拡大防止策に万全を期すこと。

安心・安全の開催に向けて最大限努力を重ねてきた運営サイド。

しかし、その開催に関して中止要請をした医師会側が、要望書を削除したことで波紋が広がるのも無理はありません。

(文:服部慎一)