画像:時事
先日、「元国会議員の女性」が自殺未遂を起こしたニュースに対し、複数のメディアがセンセーショナルな見出しで記事を投稿したことに議論を交わした「ABEMA Prime」(AbemaTV)。
すると、カンニング・竹山隆範さんがメディアの報道の仕方に頭を抱えるシーンがありました。
カンニング竹山、メディアの役割に苦悶「どうチョイスして伝えるのか」
24日、「元国会議員の女性」が自殺未遂を図ったことに複数のメディアがセンセーショナルな見出しで記事を投稿したことに議論を交わした「ABEMA Prime」(AbemaTV)。
その放送の中で、カンニング・竹山隆範さんがメディアの報道について見解を示しました。
自殺未遂に部メディアがセンセーショナルな見出しで記事を放出、さらに記事に書き込まれたコメントにも元国会議員に対する誹謗中傷が相次いだことを伝えた同番組。
「元国会議員の女性」と視聴者に配慮しつつ取り上げられたこのテーマに、竹山さんは「あんまりいいことではないと思いますよね。そういう社会の風潮も嫌ですし」とコメントを切り出し、「ネットの書き込み、それ面と向かって言えないでしょ?そういうことを文字にして言うことじゃないと思うんですよね」、「ただこれイメージの問題ですから。犯罪起こしたから『悪者ですよ』と勝手に思ってるから何してもいいと思ってるじゃないですか。それと命は別の問題と考えないとダメだと思うんだけどな」と、まずネット上で相次いだ誹謗中傷を非難。
そして、ジャーナリストの佐々木俊尚氏が「民意とは何なのかという根幹的な問題に戻ってくる」と、メディアの役割について「民意を抑制するという役割になりつつある」に言及。
すると「先頭立って火をつけているのが最近の週刊誌やメディアであって、庶民感情が変わらない限りメディアという組織の側から何らかの根幹的な哲学を変えなきゃいけない」という佐々木氏の言葉に竹山さんは同調し、「みなさんの意見というのをどうチョイスして伝えるのか」と首を傾げました。
そして、ネットメディアでの民意の扱い方について「ネットの声と言って誹謗中傷を取り上げる記事が多い。そうじゃなくて、違うものを取り上げましょうということです」と佐々木氏が解説すると、竹山さんは「センセーショナルなものばっか取り上げすぎだっていう」とメディアの問題に深く頷いていました。
メディアが伝える「死ぬのはよくない」は逆効果
また、放送の中で竹山隆範さんは「死ぬのはよくない」、「目線を変えたらもっと楽しいことあるよ」という文言についてメディアで言わない方がいいという風潮になっているとも指摘。
「じゃあどういう風にやればいいのかなって」と疑問を口にし「こういう事件が起きた時は電話番号を出してあんまり深堀しないようにっていう…でもそれで救えるのかなって思った時もあるですよ」と悩みを抱えていることも明かしました。
これに、解説員として出演していた精神科医の井上智介氏は「メディアと当事者の間に距離がある」として「身近なところに誘導してほしい」とコメント。
「僕はいつも3人にSOSを出してくれと。一人目はあまり力になってくれないかもしれないし、二人目もなってくれないかもしれないけど三人くらいいたら経験上力になってくれる」とした上で「もっとそういうところに目が行くようなアドバイスというものを、声掛けというものをメディアがしてくれたら当事者も救われるところもあるんじゃないかと思ってます」と竹山さんの悩みに答えていました。
(文:有馬翔平)