ブルーザー永吉「芸人をやめる日も近い」独特の”お笑い観”について言及

強烈なキャラと、独特の世界観や設定によるネタが特徴的なお笑いコンビ・ブルーザー。

所属する浅井企画の事務所ライブでも常に上位に位置するなど、結果を残している同コンビに、Quick Timezではインタビューを敢行。

様々なお話を伺ってきました。

本記事では、インタビューの後編をお送りしますので、前編をご覧になっていない方は、こちらからご覧下さい。

ブルーザー永吉「芸人をやめる日も近い」独特の”お笑い観”について言及

ーーネタはどちらが作られてますか？

井上さん：100％永吉さんです。

永吉さん：そうですね、なんとなく作ってますけどね。

作りましょうってなって、思い浮かんだ言葉を散りばめてなんとなーく形にして合わせてみて完成するって感じですかね。

大まかな大筋みたいなのは作っておいてみたいな。

ーー井上さんにご相談されたりは？

永吉さん：しないです。相方が面白いと思ったことないので、相談は一切しないです（笑）。

現在は相方からネタ作成料っていうのをいただいてますので。

ーーえー！！（笑）そうなんですね！！

永吉さん：私も個人事業主なので、自分だけ作る苦労を持つのもなんか腑に落ちないなってことで、じゃあお金をもらおうかと。

井上さん：そこはお互いに納得してます。

ネタを作ってくれてる時に僕はバイトをしてるので、その分ネタ合わせ時間が減ってるし。

永吉さん：他のコンビさんだとどっかに集まってネタ合わせしてるとかあると思うんですけど、我々は一切ありませんから。

井上さん：だから僕が働いてる分をちょっと渡して。

ーーネタ１本いくらみたいな感じですか？

永吉さん：そうです。でもリーズナブルですよ、今、1本2,500円ですから。

ーーちょっと相場が分からないので何とも言えないですけど（笑）

永吉さん：僕もこのシステムを導入しているコンビがいるか分からなかったので、なんぼくらい取ったらいいんだろうなと思って。

さすがに5,000円とか10,00円ってなったらやりすぎかなと思って、だいたい某ライブの1本あたりの出演料の相場がそれくらいだったんで、じゃあそれに合わせてって感じですね。

ただ、私も作ったものが悪かったりとかした場合は「今回はいただきません。」みたいな。

ーーその判断はどちらがされるんですか？

永吉さん：私自身が納得いかなかったら、いただきません。

井上さん：ちゃんと契約書も書いてるので。

ーーえー！！すごいですね！！（笑）

永吉さん：期日までにネタの形として不具合があった場合は、リユースというか、中途半端なことしたくないので。

後でネチネチ「事務所ライブで最下位になるようなネタ作りやがって！」とか言われるのもシャクに触るのでそこはきっぱりと。

ーー井上さんからNG出されたことはありますか？

永吉さん：今のところはないですね。

井上さん：思ったことないですねぇー。ただ期日が過ぎるかどうかだけですね今のところは。

永吉さん：全然言ってもらっても構わないです、商売相手ですから彼は。

お客さんから「この商品はいただけないな。」と言われたら、「分かりました。では今回の商品に関しては料金をお返しします。」っていうだけなので。

井上さん：そうですね、今のところ良い商品しか納品されてないですね。

ーーネタの内容としては、永吉さんのキャラクターがメインな作りですよね？

永吉さん：基本的に”変態“を演じてますね。

台本みたいなのも一応あるんですけど、だいたい興奮して演じちゃってるので、毎回ほとんど違いますね内容が。

私が好き勝手遊んじゃってセリフにないことまで言っちゃうんで。1回やって出来ちゃった事をもう1回やるのに飽きちゃってるんですよね自分が。

なのでいつの間にか色々やっちゃって、こっちが困ってるっていう。

井上さん：でもネタ自体が困る役なんですよ、だからそれで良いんですけどね。

お客さんの前でやってるとノッてるのがすごい分かるんですよ。

それでぼくもつられて、だんだん良い感じになるんですけど…。

永吉さん：ごめんなさい、良い感じになってないです（笑）。

井上さん：でもほんとにちょっと前まで無観客でお客さんが入ってなかったんですけど、その時は全然手応えないし、全然ノッてこなくてダメでしたね。

永吉さん：去年とかは特にそうですけど、無観客ライブがたくさんあったんですよ。

評価基準が、動画配信してそこからのネット投票だったりとかだったんですけど、「今回はダメだったな。」っていうネタが意外と順位が良かったり、「今回はまぁまぁ良かったな。」と思ったらすごい低かったりとか。

なかなか難しい時期でしたね、リアクションがなかったので。

ーーそういうのも、エクセルなど使って統計取られたりするんですか？

永吉さん：ごめんなさい、お笑いにそこまで興味がないんです（笑）

ーーそうなんですね（笑）。賞レースにかける思いなどはありますか？

永吉さん：もうほとんど興味ないので、今は出てないですね。

今はいただいた仕事を一生懸命やって、見てるお客さんが楽しんでもらえればってとこですかね。我々、そこまでお笑いの仕事をやってないっていうのが現状なので。

ーー今後の将来像などは？

永吉さん：なんだろう、彼とは別々なんじゃないかな？彼はポイントとかYouTubeとか頑張ってるしそれで良いと思ってますし、私は私でギャンブルで大儲けしたら芸人をすぐ辞めるって決めてるんで。

風のままに生きてるって感じですかね。他の方に頑張っていただいて。

ーーテレビに出たい、レギュラー番組欲しい、ゴールデンで番組やりたいとかは？

永吉さん：機会があれば有り難く頑張りますけど、もうそういうものに限らずお金をいただければ何でもやります。

芸人をやめる日も近いんじゃないですかね。

“僕は”近いと思います。

近い将来、どっかの河川敷で段ボール敷いて寝てるか、工場で働いてるかどっちかだと思います。

ーーそうなんですね（笑）。井上さんはいかがですか？

井上さん：僕は、辞めるとかは全く考えてないですね。

ポイントとか節約系でも取り上げてもらったりもするんですけど、コンビでテレビでネタやれたら嬉しいですし、出たいとは思ってますね。

ーー井上さんから「どうしてもキングオブコント獲りたいんだ！」って言われたらどうしますか？

永吉さん：そしたら、まずは自分の腕をあと23倍くらいあげないとねって。それからそのセリフをもう1回言ってくださいっていうかもしれないですね（笑）。

僕はコンビよりは個々で頑張ってくださいっていう方針なので。

ネタやるときは一致団結しますけど、あとはそれぞれ稼いで、良い人生を送ってくださいって感じですね。

結構ドライですよ。

他のコンビさんとはだいぶ違うと思います。

ーーそんなお2人にとって、お笑いライブとはなんでしょうか？

井上さん：僕は、節約とかポイント系の仕事をしていて、コンビの仕事の方が少ないんですけど、でもネタをやってる時は芸人として楽しいなっていう感じはありますね。

ピンの仕事も楽しいっちゃ楽しいんですけど、お金ももらえるし好きな事やってるから良いんですけど。

芸人としての仕事って言うのはライブだと思ってて、今はライブでしかネタをやる機会がないので、そこでお客さんが笑ってくれるのはやっぱり嬉しいですね。

なので“芸人の生き様”ですかね。

永吉さん：そうですね、イチ仕事に過ぎないですね。

ライブに出るとなったら一生懸命頑張るくらいですかね。

ひとことで表すとしたら、“仕事”ですかね。

井上さん：こんなドライな感じなんですけど、ネタになるとちゃんと本当にしっかりやってくれるので…。

永吉さん：それは仕事だからだよ。

ーーなるほど（笑）

井上さん：1つのボケに対してテキトーにやるわけじゃなくて、何回かライブにかけて行くと、修正して良いものになっていくので。

永吉さん：お客さんにお金をいただいてですよ？出演料もいただける時もあって、それを手を抜いて出来る訳ないじゃないですか。

それは仕事ですから。

皆さまだって、こんな訳の分からない芸人の話を聞いて取材してるのも、仕事で一生懸命やっていただいてる訳ですから。

「仕事はちゃんとやりましょう」っていう事だと思います。

ブルーザーのプロフィール

名前（左）：ブルーザー永吉

生年月日：1982年11月10日

血液型：A型

出身：東京都

趣味：東京ヤクルトスワローズ、競馬、ボートレース、プロレス、青春18きっぷで一人旅

特技：公営ギャンブル予想、段ボールたたみ

名前（右）：井上ポイント

生年月日：1983年5月18日

血液型：O型

出身：東京都

学歴：早稲田大学教育学部理学科

資格：普通自動車免許、教員免許（高校理科一種）

趣味：節約、ポイントカード達人、キャッシュレス事情、サザエさんとのじゃんけん

特技：フラッシュ暗算、数学、物理、長距離走

お笑いコンビ・ブルーザー。ボケのブルーザー永吉の強烈なキャラクターに、井上ポイントが冷静にツッコむというコントを中心に、ライブシーンで活躍する。井上は趣味であらゆるポイントを駆使し、年間で数十万のポイントを集め、嫁と子供2人を養う節約家という一面も。早稲田大学出身という高学歴を活かし、講師や家庭教師を15年以上続けるなど、真面目な性格。一方の永吉はヤクルトを愛し、競馬を愛し、一人旅を愛する変わり者として知られる一方、大喜利が得意で実は天才ではないかと注目されている。