画像:時事
今月17日に、首相官邸で行われた菅内閣総理大臣による記者会見。
その会見に登壇した分科会会長・尾身茂氏がその後、「ABEMA Prime」(AbemaTV)に生出演し、若者らと意見交換を行いました。
すると、若者に向けられる「批判の声」についてコメントを述べるシーンが。
分科会・尾身茂会長、『ABEMA Prime』出演で若者と意見交換
17日、首相官邸で行われた菅内閣総理大臣記者会見に登壇した分科会の尾身茂会長が「ABEMA Prime」(AbemaTV)に登場。
若者らへ向けてメッセージを発信しました。
この日、会見終了後にスタジオに駆け付けた尾身氏。
出演を承諾した意図について尋ねられると、「若い人にメッセージがなかなか伝わらないというのが、去年の後半くらいから…もうちょっと早くわかればよかったんだけど」と若者へメッセージを伝えたいためだとして、「若い人たちと意見交換できればいい」と答えました。
そして放送中、4人の若者とリモート映像を通じて意見を交わすと昨年から続いている若者が感染を拡大しているという「若者批判」の話題が。
すると、「『批判の対象』というのは重要」とコメントを述べ始めた尾身氏。
「難しくて、これは若い人のせいではまったくないんですよね。これウィルスの特徴なんですよね」、「ウィルスの特徴で若い人は感染しやすい」と、あくまでも若い世代で感染者が多い背景に「感染しやすさ」が関与していると解説。
さらに、「批判の対象というイメージはなるべく避けてほしいと思う」と、若者批判を止めるようメッセージを発信したのでした。
「本当に難しい」若者への後悔も…
若者への相次ぐ新型コロナウィルス感染の批判について、「避けてほしい」と放送で明言した尾身茂氏。
その後尾身氏は「これね、1つだけ」と、ある「後悔」を吐露。
それは昨年2月、北海道・札幌で行われた「雪まつり」の直後に北海道各地で感染が拡大したことについて。
若者の間で感染が広まっていることに、専門家として「知らせなきゃいけない」と思い立った尾身氏でしたが、若者が「批判されている」と勘違いを起こす懸念を抱いたのだとか。
当時の心境に対し、「ずいぶんこの『ない頭』で考えたんです。当然、そう言えば若い人が『自分らを責めているんじゃないか』と、当然普通の、バカな頭でもわかりますからね」、「だからかなり言葉を選んで、しかし実態としてはわかってもらう必要があるから」と、慎重に言葉を選んだと語る尾身氏。
しかし提言後、尾身氏の懸念した通り若者から批判の声が。
その最悪の結末に「もうすぐに、『トゥイッター』って言うんですかね?『尾身は若者を批判している』…これが本当に難しい」と、尾身氏は肩を落としました。
すると、ここまでの尾身氏のコメントに対し視聴者が続々と反応。
「曲解しないようメッセージを発信して、曲解が生まれたら説明して回る…尾身会長立派すぎるだろ」
「私も若者を批判してると思ったけど、そういうことだったのね…たぶんこの放送観なかったら尾身さんを勘違いしたまんまだった」
「これ、国民全員が観るべき内容でしょ。用意したAbemaにも遅い時間にかかわらず出演を承諾した尾身会長にも感謝」
などと、尾身氏の行動へ称賛が広がりました。
その後、「メディアの責任もちょっとはあるのかな」と意見が交わされた「ABEMA Prime」。
しかし、尾身氏の出演は視聴者にとって大変有意義なものとなったようです。
(文:有馬翔平)