文:有馬翔平

古市憲寿、旭川いじめ事件に持論「”いじめ”という言葉があまり好きじゃない」

古市憲寿

画像:時事通信フォト

中学2年生の少女がいじめ被害を以前から訴えていたものの失踪、そして今年3月に遺体で発見された「旭川中2少女死亡事件」。

昨日、遺族が手記を公開したことを19日の「めざまし8」(フジテレビ系)が特集すると、コメンテーターの古市憲寿さんが持論を述べました。

「その通りでしょ」と共感を集めた、古市さんのコメントとは?

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古市憲寿、旭川いじめ事件の『いじめ』に持論「あまり好きじゃない」

19日、今年3月に北海道・旭川でいじめ被害を訴えていた中学生の少女が亡くなった事件を特集した「めざまし8」(フジテレビ系)で、コメンテーターの古市憲寿さんがいじめ問題に対し持論を述べました。

この事件は少女が中学入学後にいじめ被害に遭い、学校に相談するも改善せず今年2月に失踪、1ヶ月後に遺体で発見されたというもの。

昨日、遺族の手記が公開されると「1人のために(加害者)10人の未来を潰してもいいんですか」などという学校側の発言が明らかになり波紋が広がりました。

また、旭川市の教育委員会が設置した第三者委員会に対しても遺族は不信感を募らせていることに、古市さんは「学校、教育委員会、第三者委員会までもが及び腰」と、関係者が調査に消極的だと指摘。

その一方で、「今いじめに遭っている人にとってもよくないメッセージだと思うんですよね」と、ほかのいじめ問題に悪影響を及ぼすとコメントしました。

さらに古市さんは放送中、「そもそも僕、いじめという言葉があまり好きじゃなくて」と発言。

「いじめという言葉で表されるものって実際、多くの場合が暴行だったりとか、傷害だったりとか、大人であれば当然刑事罰に問われるものも多いわけじゃないですか」と発言。

「それを学校空間の中とか、子供がやったからと言って『いじめ』という言葉で片づけるんじゃなくて、刑事罰として処罰できるものは処罰していく」と、刑事罰を与えるよう提言したのでした。

いじめ行為に刑事罰を与えるよう発信した古市さん。

「その方が結果的には被害者、加害者両方のためになるんじゃないかと思うんですよね」と持論を展開していました。

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「いいこと言う!」古市のコメントに賛同集まる

旭川で発生したいじめを起因とする少女死亡事件について、「刑事罰で処罰できるものは処罰していく」と、今後のいじめへの対処を提言した古市憲寿さん。

すると、この古市さんの言葉に視聴者が反応。

《古市さんいいこと言う!そうだよ刑罰にすればいいんだよ》

《古市のコメントに賛同…いじめという言葉を使うから悪い》

《いじめという言葉を使うから犯罪意識が薄れる。古市さんごもっともで》

などと賛同を集めていました。

では一体、古市さんも問題視した「いじめ」という言葉はいつから使用され始めたのでしょう。

「『いじめ』という言葉が社会に広まったのは70年代後半。当時、校内暴力など、若者非行行動が社会問題となっていた頃でした。この時代にいじめを原因に自ら命を絶つ児童が現れたことで『いじめ』に視線が向けられるようになったのです。そして当時、暴力や傷害は『校内暴力』と定義付けられており、その他の非行を『いじめ』と定義。その後、社会問題として収束と再燃と繰り返していくうちに『校内暴力』と『いじめ』は混在化したとされているようです。これは国立教育政策研究所のシンポジウムでも指摘されています」(ライター)

かつては暴力は暴力、いじめはいじめと分断され定義付けられていた「いじめ問題」。

今後再燃を繰り返さないためにも、今再び定義の細分化を図ることが必要なのかもしれません。

(文:有馬翔平)