14日から東京ビッグサイトで開催中の展示会『第11回コンテンツ東京』におけるセミナープログラムに、芸人・絵本作家のキンコン西野こと西野亮廣が登壇。
放送作家の鈴木おさむ氏、『新R25』編集長の渡辺将基氏と共に、『メディア多様化時代のコンテンツ作り・発信のポイント』について語りました。
コンテンツビジネスについての分析
3人の登壇者による1時間の短めなセミナーということで、駆け足気味の進行で行われました。
バラエティー番組に出まくっていた頃について、「テレビに出るようになったら、(漫才の)ライブにお客さんが来なくなった。400枚のチケットを売るのも大変でした」と振り返る西野。
鈴木氏の「いつもテレビに出ているタレントを、わざわざライブに観に行く必要ないと思うから」という分析に激しく同意。テレビで認知度が上がる怖さを経験した西野は「認知よりも人気」を獲得する大切さを知ったといいます。
人気を上げるには濃いファンに目を向けることが大事と断言。
「日本は人口が減っている。貧富の差が激しい。だから、みんなから一律料金を取るスタイルは破綻すると思い、有料と無料のお客さんに分けた」と自説を述べました。
そして、富裕層である有料のお客さんの獲得に力を入れているとのこと。
「富裕層のお客さんは仕事が忙しい。情報の吸収スピードをコントロールしたいと思っている」
そのニーズに応えるためにも映像よりもテキストと音声コンテンツに力を入れ、普段から長文で発信しいるそうです。
サロンのメンバーとは裸のつき合い
さまざまなコンテンツを世に送り出している西野。
会員制のコミュニケーションサロン『西野亮廣エンタメ研究所』は、成功例のひとつといえます。
メンバーとの親睦を深めることを重要視して、積極的に交流するそうです。
「オンラインサロンメンバーと15人で飲み会したら、この15人はファンやめない」
サロンのメンバーと銭湯に行ったこともあるとも。
「××××出したら無敵」
××××とは男のシンボル。
「僕のは小さいんです」
まさかの××××発言に、会場内で熱心にメモを取りながら耳を傾けている真面目な観客からは失笑すら出ません。
水を打ったように、シーンと静まり返っていました。
「メンバーに敢えて弱点をさらすのは、親睦を深めるうえで効果的」と狙いを説明しましたが。
この展示会はビジネス向けの商談展。
観客のほとんどはコンテンツ制作に関わる人たち。
お笑い芸人の性で飛び出した××××なのでしょうが、客層を読み間違えたようでした。
(撮影・文 シン上田)
■ 名称:コンテンツ東京 2021(CONTENT TOKYO 2021)
■ 会期:2021年4月14日(水)~16日(金)
■ 会場:東京ビッグサイト(南展示棟)