画像:時事
7日に放送された「報道ステーション」(テレビ朝日)。
同番組に出演をした解説員の男性の発言に、疑問を投げかける視聴者が続出しています。
視聴者も疑問に感じたその発言とは?
報ステ出演の解説員、台風を地産地消のエネルギーにすると発言…視聴者からは疑問の声
7日に放送された「報道ステーション」(テレビ朝日)。
この日は、先日より西日本を中心に甚大な被害をもたらした台風10号の被害状況を中心に番組を構成。
各地からリポートをして、その悲惨さを伝えました。
スタジオにはコメンテーターとして、共同通信社編集委員の太田昌克さんを呼び、様々な議論を展開。
中でも、近年の台風は地球温暖化の影響によって勢力が大きくなっているとした上で、再生エネルギーの重要性を強調しました。
「防災・減災の面からもですね、実は、再生エネルギーというのは非常に大きなメリットがあると、思うんです」
理由として、昨年千葉県を襲った台風15号の話を例に挙げ、93万戸の停電を引き起こしたのは原発や火力発電という一極集中型の発電方法に問題があると指摘。
送電線などの設備を整わせるため、それらが台風によって遮断されてしまえば、電気を確保できなくなると訴え、分散型や地産地消の再生可能エネルギーが大切だと力説しました。
また、ドイツの風力発電の例も引き合いに出し、日本でも「災害大国の脆弱さを再生エネルギーで克服していく必要がある」と発言。
しかし、一連の発言に視聴者は疑問を覚えたようで、
《再生可能エネルギーでエネルギーの地産地消?何言ってんだ報ステ》
《台風を再生可能エネルギーとか考える報道ステーションはアホ。人の命を奪ってでもエネルギー確保したいの?》
《相変わらず報ステの解説がこじつけでワロタ》
《毎年台風に襲われる日本においては風力発電をドイツと同じ様には使えない。そこを見ないフリした解説者の安直な話に驚いた》
《「災害大国の日本は再生可能エネルギーで電力を地産地消」 んじゃあその発電施設は災害に耐えられるのか?》
《再生可能エネルギーを生産する風力やソーラーが鉄塔を倒すような台風に耐えられると思ってるんか》
などの意見が寄せられました。
地産地消の再生可能エネルギー、台風などの災害に耐えられるのか?
分散型や地産地消の再生可能エネルギーが大切だと力説をするも、視聴者から疑問の声が投げかけられてしまった、報道ステーションの解説員の男性。
再生可能エネルギーということで、水力や風力といった発電方法が有効だと思われますが、それらを地産地消することは可能なのでしょうか。
先日、西日本を中心に襲った台風10号。
中心付近の最大風速が50m以上もあるなど、猛烈な勢力をほこり、気象庁も最大級の警戒を呼びかけておりました。
そんな台風10号をめぐり、鹿児島県南さつま市にある風力発電の羽が風によって折れるという事故も発生しています。
再生可能なエネルギーを作り出す風力発電の羽が、台風によって折れてしまうというのはあまりにも皮肉な話です。
裏を返せば、地産地消のエネルギーを作り出す上で、こうした災害による事故が伴うというリスクも考慮しなければならないのです。
エネルギー問題というのは、今後の課題になってはきますが、メリット・デメリットの両方を提示することで、視聴者にもっと分かりやすい番組になるのではないでしょうか。
(文:服部慎一)