文:服部慎一

『ザ!世界仰天ニュース』に出演の女性、取材内容と全く違う編集&放送に違和感…「全然違う。」

(※画像はイメージです)

26日に放送された「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ系列)。

同番組の企画として「美を追求した落とし穴&顔面崩壊からの復活2時間SP」が放送されたのですが、そこに登場したコラムニストの女性が、同番組の悪意のある編集に怒りをあわらにしております。

仰天ニュースの編集とは、一体どのようなものだったのでしょうか。

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「ザ!世界仰天ニュース」でお米に執着をした女性が出演

26日に放送された「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ系列)。

この日の放送では、「美を追求した落とし穴&顔面崩壊からの復活2時間SP」が放送されました。

自身の美を追求した結果、命の危険に晒された様々な人々についてを特集し、現在は、お米ジャーナリストやコラムニストして活躍する女性も出演。

この女性は、大学在学中に彼氏に「もう別れよう」と振られると、自分の内面が嫌われたとは思いたくないため、「もっと痩せていたら嫌われなかったのに…」と体型や外見が問題で破局に至ったと分析します。

それからというもの、食に関する本に興味を持ったその女性は、日本の伝統的な食文化にのめり込んでいき、「白いご飯」が良い食べ物であるとたどり着いたそう。

番組では、「白米にはタンパク質や脂質、各種ミネラルなどが多数含まれている」と、栄養素がたくさん入っていると取り上げ、小麦などを引き合いにだし、白米の良さを栄養面から伝えるばかりでなく、この女性が白米にはまったきっかけが「栄養面」にあるという編集の仕方をしました。

それからというもの、体にいいと自分が思うもの以外食べたくないと思った女性は、大学卒業後には地元の新聞社へと就職。

食へのこだわりはどんどんエスカレートしていったそう。

焼き魚なども生臭いと思った瞬間から、「体に悪い」として食べなくなったり、食べ物への異常な執着を見せます。

この現象を、不健康だと考え食品を避けたり食品への先入観によって引き起こされる摂食障害の「オルトレキシア」だと番組では紹介。

「体に良いものだけを選び、健康的な生活をしている」と錯覚していたため、生理が来なかったり体重が著しく減少しても、自覚症状はなかったのだそう。

そして番組では、こうした食生活によって引き起こされた問題として、女性がいつもの通勤路の坂道が登れなくなり、足が上がらなくなってしまうという現象を取り上げます。

このままでは即入院と言われた女性は、「病院食=悪」だと思っているため自宅療養をしながら、医師の言われた通りの食事の分量を守り、事なきを得たのです。

 

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「ザ!世界仰天ニュース」に出演の女性、取材内容と全く違う編集&放送に違和感…「全然違う」

「ザ!世界仰天ニュース」に「オルトレキシア」という摂食障害に陥った人物として取り上げられた、コラムニストの女性。

番組では、現在の様子が実写映像で放送され、今では新聞社を退社して農業をしているのだとか。

しかし、この放送直後、本人がTwitterで抗議。

「昨日「世界仰天ニュース」という番組に出たら、お米ばかり食べるきっかけがなぜかお米の栄養素に着目したことになってた。全然違う。お米の文化的側面に魅了されたことを説明したし、栄養素を気にして食事をすることは嫌いだと散々説明した。番組制作者が理解できないことは事実ではないことなのか。(原文ママ)」

とつづり、全面的に内容が違うと否定をし、自身が取材をされた話した内容とは異なる編集のされ方をしていると、悔しさをにじませたのです。

本人曰く、白いご飯にハマったきっかけは、栄養面ではなく文化的側面に魅了されたからだとのこと。

また、坂道が登れなくなったエピソードに関しても「坂道を登れなくなったのはビタミンB1不足なんかではなく、ガリガリに痩せすぎて筋肉が落ちまくったから」と釈明。

これも取材時に全部話しているそうで、当時診察された医師からも、白米の取りすぎによるビタミン不足によって坂道が登れなくなったわけではないと言われたそう。

事実とは全く異なる形で、女性のエピソードを取り上げ、自分たちの都合の良いように編集している番組制作サイドに対し、

《昨日、テレビで家族と観てました。素直にテレビ側のやってるのが事実やと信じて… 怖いですね》

《番組は、調べて出てきたことをオンエアするのではなく、脚本があります》

《制作側にとって都合の良いことは真実》

《結論ありきと言いますか、自分の描きたい絵図の素材集めを「取材」と称するなら、それはドキュメンタリーとは言えない》

《なんだか残念な気分になりました。》

などの、様々な意見が寄せられました。

 

テレビ局に多い、捏造や印象操作 ネットの普及により暴かれるケースも

取材した内容とは全く異なる形で、放送をしてしまった今回の「ザ!世界仰天ニュース」。

少なからず、番組には脚色や編集などはあるにしろ、事実と異なった解釈が世間に広がってしまうのは、悪行であると言わざるを得ません。

5月19日、某報道番組が、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて外出自粛が叫ばれる中、気が緩んだ人々が外出をしてしまっていると報道。

東京・原宿にある竹下通りの映像を引き合いにだし、人の多さを訴えましたが、ネット上ではそこに映し出されていた期間限定のメニューの看板が、3月のものだったことから、「捏造じゃないの?」「これ、3月のでしょ?印象操作がすごい」という批判が相次ぎ、翌日に謝罪をするといった出来事も。

番組制作サイドは「これだけ人々が外出しているから危機感を持とう」と、視聴者の感情を煽りたかったのかもしれませんが、このご時世ではネットやSNSの普及により、簡単に捏造や印象操作が暴かれてしまいます。

仰天ニュースの件も、ご本人のTwitterにより明らかとなっているだけに、番組制作サイドは、今一度放送内容を慎重に検討すべきでしょう。

記事本文の引用は柏木知帆さんのTwitterより:https://twitter.com/chihogohan/status/1265377771334721536

(文:服部慎一)