画像:AFP=時事
オリンピック3連覇を目指す男子フィギュアスケートの羽生結弦選手が登場した8日、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)が直前の練習風景を中継。
すると、元フィギュアスケート選手の佐野稔氏がある「懸念材料」を口にしました。
佐野稔、羽生結弦の競技に懸念材料ポツリ「たまーにですけども…」
8日、北京冬季オリンピックで日本中から注目を集めている男子フィギュアスケート・羽生結弦選手の競技直前の様子を中継した「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)。
その様子について、元フィギュアスケート選手である佐野稔氏が解説を行いました。
オリンピック3連覇がかかる羽生選手。
前人未到のクワッドアクセルに挑戦することに対し、インスブルックオリンピック出場、日本人初の世界選手権銅メダリストである佐野稔氏は「4回転のアクセルも練習していましたし、他のジャンプもどんどん、どんどんやってたんですけれども非常によく体が動いているように私には見えました」とコメント。
また、以前とは異なるアプローチをしているということにも「全日本の時にやっていたアクセルよりも、全体的にスピードが上がっているように見えるんですね」と指摘し、「スピードが出ると高さが出るが軸がぶれる」とした一方で羽生選手は「変な転び方」はしていないと解説した上で「かなりいい感じで着氷しています」と太鼓判を押しました。
また、本番リンクで練習する羽生選手の表情に「非常に自信があるんだと思います」とも述べた佐野氏。
しかし、1つだけ懸念材料が。
「たまーにですけども、自分の跳んだ形跡のある場所があるんですけども、そこにはまることがあるんですよ」と佐野氏が挙げたのはリンクの状況。
「特に羽生くんの得意なサルコーというジャンプがあるんですけどもこれは左足だけで後ろに踏み切っていくジャンプなんですね。それをやると氷にかなり溝がつくんです。力が入りますので」と練習時に傷がつくと言い、「その溝にはまると失敗するんです」と指摘。
ただ「おそらく選手たちは本番で跳ぶ位置、もう決まってますからその場所では練習しない、反対側でやります」とも述べて「人の跡にはなかなかはまらないんですよ」と、懸念材料が的中する可能性は限りなく低いと不安を払拭していました。
羽生、SP8位発進…佐野稔の懸念的中に「よもやよもやだ」
佐野稔氏がリンク上の懸念材料を指摘するも、不運な事故は「起こらないだろう」と前向きに伝えた8日の「モーニングショー」。
しかしその懸念は現実のものに。
同日、日本時間午後に行われた羽生結弦選手のショートプログラム。
すると冒頭で羽生選手が予定していた4回転サルコーが1回転になるというアクシデントが発生、得点が「0点」になってしまいショートプログラム8位スタートとなってしまったのでした。
このアクシデントの原因について競技後、羽生選手は「穴に乗っかった」とまさに佐野氏が懸念していたことが発生してしまったとメディアのインタビューに回答。
佐野氏が「たまに」と前置きし「なかなかはまらない」とまでコメントした他選手のつけた溝にはまってしまったことにファンからも、
《何が起こったかわからなかったけど、佐野さんの言ってた通りになってしまった。これがオリンピックの魔物か》
《佐野さんも『たまに』と言ってたことが応援してる選手に起こるなんて…よもやよもやだ》
《『はまった』って佐野稔さんが言ってたことじゃん!これは悔しい…フリーはムチャクチャ応援する》
などと衝撃を受けたという驚きの声が。
フリープログラムが行われるまであと2日。
専門家も「起こらないだろう」と予想した不運なアクシデントにも動揺せず、羽生選手には自分らしく競技に臨んでもらいたいものです。
(文:有馬翔平)