文:有馬翔平

カンニング竹山「名称を変えればいいという問題でもない」AD呼称変更に労働改革訴え

カンニング 竹山隆範
画像:時事

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先日、スポーツ紙が報じたメディア業界の編集スタッフ「AD」の名称が変更されるというニュースについて議論を交わし合った17日の「ABEMA Prime」(AbemaTV)。

するとそのニュースに寄せられた世間の声に、カンニング・竹山隆範さんが「誤解がある」と主張しました。

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カンニング竹山、AD呼称変更の原因に人員不足を指摘

17日、メディア業界の職級である「AD」の名称が変更されつつあることを議題に取り上げた「ABEMA Prime」(AbemaTV)。

そのテーマに対し、カンニング・竹山隆範さんが「誤解がある」と訴えるシーンがありました。

長時間労働や雑用係などのイメージがある編集スタッフの職級「AD(アシスタントディレクター)」。

しかし現在、キツイ仕事というイメージを払拭するために「YD(ヤングディレクター)」、「SD(サブディレクター)」などに呼称が変更される動きが出てきているとスポーツ紙が報じました。

すると「これはちょっと、僕いいですか?」と切り出した竹山さん。

「世間のみなさんが誤解しているところがあって、アベプラは報道、報道番組のADさん、バラエティー番組のADさん、情報番組のADさん、ドラマのADさん、映画界は助監督って言います。昔はね、ADで入ってきたらディレクターになりたいんですよ」、「ディレクターになるための修行が必要で、3年くらいキツイ修行みたいになるんですよ。それがメディアでADはキツイキツイってなりすぎちゃった」とイメージが悪化した背景を説明。

その上で「ところが今、世の中が変わってネット番組もあって、制作会社に入ってADとしてこき使われてディレクターに上がれなくても初めから『編集できます。大学からやってるから』、『そんな組織に入らなくても会社自分で作ります』ってことになってるんです」と時代が変化した結果「どういうことになるかというと、今AD不足なんです」と人員不足に陥ったとも指摘したのでした。

さらに竹山さんは説明を続け「AD不足だからどうするかというと、AD派遣会社というものがあるんです。派遣会社から雇うんです。しかしながらその派遣会社からきた人はディレクターになりたくないんです。でも僕らくらいの世代の人は『AD!AD!』ってこき使うから『なんであんなにこき使われなきゃいけないの?仕事もキツイし帰れないし』ってなるんです」と、ADと呼ばれるスタッフの意識も変化していると力説しました。

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「作りが変わった」竹山が見た放送業界の現状

ADという名称が変更されることについて、放送業界の内実を説明した竹山隆範さん。

「『私はディレクターになりたいんだ』って人ももちろんいますよ」とコメントを続け、「でもそうじゃない人もいっぱいるから、そうなった時にADというイメージを払拭しないと人員が採れない」とディレクター以上の人材が将来的に不足する危機感があると指摘。

「だからイメージ的にADという呼び方をやめて、17時に帰っていいですよとか。バラエティーの現状はどうかというと17時でADが帰ります」、「時代が変わったんでADという名称を変えればいいという問題でもないし。作りが変わったんですよ」と放送業界の構造が変化しつつある中でさらなる労働環境の改革が必要と述べました。

するとこの竹山さんの言葉に番組を観ていた視聴者から、「竹山の言う通りやね。名前だけ変えてごまかしてもムダ」などとコメントが。

スチュワーデスがCAなど時代とともに変化してきた呼称。

ただその成功の可否は中身の変化も伴っていなければ意味がないということのようです。

(文:有馬翔平)