画像:時事
都内女子高生の死体を遺棄したとして逮捕された小森章平容疑者と、小森和美容疑者。
2日、両容疑者がアニメやバーチャル空間で美少女になり切る「バ美肉」と言われる趣味にのめり込んでいたことを「AERA.dot」が報じるとネット上から非難の声が殺到することに。
すると、そのことを特集した「ABEMA Prime」(AbemaTV)でEXIT・兼近大樹さんがコメントを発信しました。
EXIT兼近、容疑者のアニメ好き報道を批判
2日、先週末に発生した女子高生死体遺棄事件について容疑者がアニメ好きなどいわゆる「オタク気質」だったことが報じられていることを特集した「ABEMA Prime」(AbemaTV)。
この報道に批判が高まっていることに、EXIT・兼近大樹さんが持論を述べました。
事の発端は「AERA.dot」が小森章平容疑者、小森和美容疑者がアニメ好き、さらにバーチャル空間で美少女になり切る「バーチャル美少女セルフ受肉」、通称「バ美肉」にのめり込んでいたことを伝えたこと。
しかし、事件とアニメ関連の趣味を紐づける報道に批判が生じていることに対し、兼近さんは「これ毎回、事件が起こる度に議論されている感じがする」と苦笑。
そして、「まず、人を傷つける行動って本能的な行動だと思っていて、そこを理解して人が人を傷つけないなんて絶対ないじゃないですか」と、人間の攻撃的行為は本能だと指摘。
その上で、「これアニメが好きだからって言い出したら普段料理してるから包丁使ってますよね、普段料理の時に包丁使ってるから包丁を使って犯行に及んだって紐づけもできるわけじゃないですか」と具体例を列挙。
「料理が好きと同じくらいアニメって観られているんで、それくらい当たり前にあるのものって考えた方がいいかもしれないですね」と、事件とアニメ趣味の関連を否定していました。
趣味と事件を関連付ける報道に苦言を呈した兼近さん。
その後も「勝手な憶測で紐づけちゃうっていうのは完全なラベリング」と今回の報道を批判しました。
「危険だなと…」見出しで残る傷に危機感あらわ
事件とアニメ趣味に関係があるようにみせた報道に苦言を呈した兼近大樹さん。
その後、「日本ってすごい感じるのが新しいものに嫌悪感を感じる」、「新しいものを見つけたら攻撃したがる。知らないものに攻撃する文化がある」とも指摘。
さらに今回、「AERA.dot」が記事の見出しにアニメ、「バ美肉」という単語を使ってさも関連があるように見せたことについても「見出しだけで感じたことって一生残るんですよね」と切り出し、「『知らんけど危ないものだ』と刷り込まれていく」、「それが永遠に残るんですよ。それが僕は危険だなと思いますけどね」と危機感をあらわにしました。
アメリカの調査では6割の人が見出しだけでニュースの印象を決めてしまうという現在。
日本でも度々話題に挙がる内容に、
《中身見ないのもどうなのと思うけど、それを逆手に取ってるメディアもあるからね…》
《今回のは特に悪質だった》
《見出しで印象付けられるのはツライな》
などと、視聴者からも共感の声が。
平成初期に発生した宮崎勤元死刑囚の事件から、凶悪犯罪と関連付けられてきたアニメ趣味。
しかし若者の8割程度が「アニメを観る」と回答している今、その報道はナンセンスだと言わざるを得ません。
(文:有馬翔平)