画像:時事通信フォト
情報番組やワイドショーで連日伝えられるウクライナ情勢について、コメンテーターの意見の是非を議論した16日の「ABEMA Prime」(AbemaTV)。
その特集に元TBSアナウンサーの宇垣美里アナが自身の見解を述べました。
宇垣美里、専門家以外の発言に「思うことがないとは言えない」
16日、タレントなどのコメンテーターがウクライナ情勢を語ることの是非を議論した「ABEMA Prime」(AbemaTV)。
これに元テレビ局アナウンサーの宇垣美里アナがコメントを述べました。
ロシアによるウクライナ侵攻開始から3週間が経過したこの週。
連日、報道番組以外にも情報番組、ワイドショーでウクライナ情勢が取り上げられていますが、その放送の中で専門家ではないコメンテーターがコメントを述べることに苦言が相次いでいると同番組は紹介しました。
すると、この日専門家として出演した防衛省防衛研究所の高橋杉雄氏は「そういう話もしてはいけないということではない」とした上で「専門家でない人が今の戦争を語ることはあってもいい」と、コメンテーターがウクライナ情勢を語ることを肯定。
その一方で「ただ同時に考えなきゃいけないということは、今そこで戦っている人がいて、自分たちの命をかけて行った選択を尊重すべきであるということ。それがまずひとつです」と警告し、また「もうひとつは専門家も心に留めておくべきことで、知らないことを知っておくこと、また知らないことを知らない」、「知らないことさえ知らないということは非常に怖いことで、そういうことがないという思い込みで自分はすべてそこの範囲は知っているんだという前提でコメントされるのはちょっと怖い気がします」とコメントしました。
それを受けて宇垣アナは「自分が何を知らないのか、そもそも知らないという自覚がないとこのラインは飛び越えちゃいけないとか、ここはイチ市民としての『痛ましい』とかそういうことは言える。でも『その人たちの選択については何も言えない』というラインを…出ている人のお仕事だということでおっしゃってるんだと思いますが、それは『危険な一歩では?』と思うことがないとは言えないですよね」と述べていました。
専門家以外のコメンテーターは必要か?
情報番組やワイドショーに出演している専門家以外のコメンテーターについて議論した「ABEMA Prime」。
その後も、宇垣美里アナウンサーが「テレビ局で働いていた身としては…」と情報番組等に出演していた経験から「ものすごくレベルの高い専門家の方もいらっしゃるんですけど、すべての番組にそういう方がいるかというと違っていて報道番組にはいるけど、情報番組に不足していたりそもそもの人数の問題もあるのかもしれない」とコメントしていました。
すると、この議論に番組を観ていた視聴者からは、「タレントのコメンテーターもいらないし、なんならワイプとかもいらない。そういうのを挟まれると見たくなくなる」、「コメンテーターはいてもいいけど、自己主張激しいのはちょっと…」などと様々なコメントが。
18日にテレビ朝日系で放送された「タモリステーション」では、専門家に囲まれる中タモリさんが最後に一言述べたことで注目を集めました。
そのようなことからも専門家以外のコメンテーターに求められているのは自己主張ではなく、専門家の言葉をわかりやすく伝える解説力なのでしょう。
(文:有馬翔平)