画像:時事
東日本大震災から11年が経過したことを機に、津波映像をメディアで流すことの是非を議論をした10日の「ABEMA Prime」(AbemaTV)。
すると、EXIT・兼近大樹さんが過激映像を流すことの意義を主張しました。
EXIT兼近、津波や遺体の過激映像に見解「絶対大事だと思う」
10日、東日本大震災から11年を迎える前に津波などの過激映像をメディアで流すことの是非を議論した「ABEMA Prime」(AbemaTV)。
その放送の中で、EXIT・兼近大樹さんが津波などの映像を流す必要性を訴えました。
昨年、YouTubeで公開された津波動画が1200万回も再生され注目を集めたことを指摘した同番組。
投稿者は「誰かを傷つけてしまうのではないか」と公開せずにいましたが、知人から「後世のためにも公開するべき」と後押しされ公開に踏み切ったと言います。
しかし、公開と同時に批判的な声も上がったことに兼近さんは「YouTubeとかは選択ができるんで、観たくない人へ傷つかない配慮はできているんですけど、知らないまま生きていく人たちへの配慮にはなっていないと思うんですよ」とコメント。
「想像力が欠如した状態で、リアルを知らない、キレイなままで生きていくからこそ実際対面した時に何もできなくなってしまうということがあると思うんですよ。だから世の中なんてそんなにキレイじゃないし、理不尽なことばかり起きるんですよ。それがあるぞということを知っておくということは、絶対大事だと思うんですよね」と、津波動画の必要性を唱えました。
また、兼近さんは「僕は『火垂るの墓』を観て戦争って恐ろしいと知ったんですけど」と戦争の描写にも触れ、「あれって空襲が恐いとかいうことじゃなかったんですよ。僕が学んだのって空襲の後にどういう人たちが現れて、どういう思いをしたかという人間の背景を知ることができた」という言葉を口に。
その上で「ただ津波の映像を流して『恐いね』じゃない」とつづり「その後にどういうことが引き起こされて、どういう辛い思いをしたのか。それによってフラッシュバックが起きた人がいたとか全部知っていかなきゃいけない。一部分を切り取るって今の時代すごく多いですけどそういうことじゃないと。その後起きたことを知っていくというのが大事だと思う」と自身の見解を明らかにしていました。
「ごもっとも」兼近の主張に視聴者も同意
津波などを含めた過激な映像をメディアで放送することに、事実を後世へ伝えること、また映像からその後何が起きていったのか理解するためにも公開すべきだと主張した兼近大樹さん。
すると番組を観ていた視聴者も兼近さんの意見には納得したようで、「YouTubeなら観る、観ないは自分で選択できるからね。それよりもありのままの動画を観て自分がどう感じるかが大事」などと兼近さんの言葉に頷いている様子でした。
現在、ウクライナ侵攻の報道でも諸外国とは異なり遺体などの映像に配慮している日本のメディア。
しかし、それが視聴者の理解の妨げになっている可能性も考慮しなければならないのでしょう。
(文:有馬翔平)