東京地検が29日、知人女性への強制性交の疑いで書類送検された、埼玉西武ライオンズ所属・山川穂高選手を嫌疑不十分で不起訴処分としました。
被害を受けたとされる女性側からは相場の数十倍にのぼる、示談金1億円もの提示があったことが明らかに。
これほど高額な示談金要求は過去にあったのでしょうか…?
女性側から提示された示談金額はなんと1億円!?
東京地検が29日、知人女性への強制性交の疑いで書類送検された埼玉西武ライオンズ・山川穂高選手を嫌疑不十分で不起訴処分としました。
事件報道から容疑を否認し続けて約3カ月半、新たな局面を迎えました。
これまで警察も検察も慎重に捜査を進めてきましたが、被害届にあった強制性交等の事実を証明できないと判断した模様です。
まず、罪名変更の点では、警察は強制わいせつ致傷罪の容疑で被害届を受理しましたが、書類送検時には「致傷」について、因果関係に疑義があるとして容疑から外れ、検察官に判断を委ねる「相当処分」の意見を付けて「強制性交等」の疑いに変わっていました。
さらに、女性側からは相場の数十倍にのぼる示談金1億円もの提示があったことが明らかに…。
性犯罪事案のえん罪が生み出される構図、背景に詳しい趙誠峰(ちょう・せいほ=KollectArts法律事務所)弁護士は「数々のケースを見てきたが、法外的な金額であることは間違いない」と見解を示すほどの金額。
「合意があった」と主張する山川選手にとっては、到底受け入れがたいものであったとみられます。
論点の一つになったのが女性が「バーだと思った」というホテル。
1階にはダイニングバーがあるものの、外壁にはホテルと明示されており、フロントも存在。
一部報道では3階と報じられ、そのフロアは客室が並んでいました。
検察が不起訴とした判断では、女性側の言い分と実際の食い違いも理由にあったのだと思います。
示談金の相場は?1億円なんてありえるのか
そもそも示談金とは、なんなのでしょうか。
ここでは、少し詳しくご説明します。
「示談金」とは、示談によって合意された金額をいいます。
一般的に、示談とは民事上の紛争を裁判という形ではなく、当事者による合意という形で解決するということです。
示談金の相場(妥当とされる金額)は、基本的に民事裁判となった場合に判決で見込まれる金額となります。
確かに、示談交渉ではどのような金額で合意するかは当事者次第です。
過小な金額、または高額な金額でも、その金額で合意すれば示談成立となります。
しかし当事者間で合意できない場合には、最終的に民事裁判で決着をつけることになります。
そのため、示談交渉では、将来の民事裁判の見込みを踏まえて対応することになり、民事裁判が相場となります。
示談金の相場の一例は以下の通りです。
・交通事故 15~3000万円
・暴行傷害 5~200万円
・痴漢 20~100万円
・盗撮 30~100万円
・わいせつ 30~380万円
・強姦 10~500万円
・児童買春 10~50万円
今回、山川選手が女性から提示された示談金、1億円。
いくら調べても、ここまでの高額を支払ったという一例は出てきませんでした。
また、相場を調べてわかったことは、1億円はケタ違いということです。
山川選手と女性との間に何があったか、事実は2人にしかわかりませんが、被害者といわれる女性も少しやりすぎてしまったかもしれませんね…。
山川選手と女性の間には何が起きていたのか
今年5月、山川選手は知人女性に対して性的な暴行に及んだとして、強制わいせつ致死容疑で被害届が出されました。
現場となったのは東京都港区のホテルの一室。
女性は膣内やその他下半身などから出血するほどのけがを負っており、警察は強制わいせつ致傷容疑で被害届を受理。
2人は計4回会ったことのある関係だが、親密さや行為に同意がなく無理やりだったかどうかについては山川選手側と女性側で主張に相違がありました。
捜査関係者によると、山川選手は警視庁の聴取などに「親しい仲だった」「同意はなかったが無理やりではない」などと釈明。
また、女性との関係についても「知り合いとかも交えて飲んでいた仲で、仲良しでしたし」と説明。
一方女性は、「何度も断ったが無理矢理押し倒された」などと主張しており、処罰感情は極めて強いようでした。
そして今回、8月29日、山川選手は嫌疑不十分で不起訴処分という運びとなりました。
(文:Quick Timez 編集部)