積水ハウスが東京都国立市で建設中だった分譲マンション「グランドメゾン国立富士見通り」を、周辺住民の反対を受けて解体することが決まりました。景観の悪化が理由で、完成間近にもかかわらず解体に至った異例のケースです。
背景
解体が決まったのは「グランドメゾン国立富士見通り」(総戸数18戸)。JR国立駅から徒歩10分の場所にある。同社によると、ほぼ完成し、一部の部屋はすでに契約が決まり、7月に引き渡しを始める予定だった。契約者には、すでに解体について説明したという。
マンション建設を巡っては、周辺住民らから「景観が悪化する」などと不安視する声が上がっていた。同社によると、解体時期は未定で、跡地の活用方法も決まっていないという。
Wikiプロフ
住所:東京都国立市中2-3-15他(地番)
最寄り駅:JR中央線「国立」歩10分
種別:マンション
間取り:2LDK~3LDK
築年月:2024年6月下旬予定
構造:RC
敷地面積:464.42平米
階建:10階建て
建築面積:191.97平米
総戸数:18戸
面積:65.80平米~75.88平米
施工会社:川口土木建築工業株式会社
管理会社:積水ハウスGMパートナーズ株式会社
国立マンションの解体理由
マンションは地上10階建てで18戸の小規模な物件で、2023年1月に着工していました。契約者もいたものの、積水ハウスは周辺住民や契約者に説明済みで、解体時期や跡地の利用方法は未定です。SNSではマンション建設が富士山の景観を損なうとの意見が出ており、積水ハウスは法令を遵守していたと説明していますが、周辺住民の反対により解体を決断したとみられます。
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この決定に衝撃が走りました。ちなみに「グランドメゾン国立富士見通り」の平均坪単価は約380万円だったそうです。
突然の解体通告が掲示されてました。
国立市の伝統「景観に反する部分は取り壊せ」が現実となりついにマンション一棟を完成間近で解体することに。
デベの皆さん、「建てるなマンション、国立市」です。覚えておいてください。
冗談さておき理由はスレに追記していきます。 https://t.co/TjBm7by73k pic.twitter.com/wn4vz5E6QO
— クニッター (@kunittercom) June 7, 2024
国立市はお気持ちで行政が動く前例を作ってしまったのでしょうか。
お気持ちで原発が止まるのは困るが、住民のお気持ちで景観を壊すマンションが打ち壊されるのは大いに歓迎したい。法規制が追いついてないなら、お気持ちで打ち壊すしかない。国立市は素晴らしい前例を作った。すでに建ってるやつも、住民みんなで毎日呪えば何とかなる。
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) June 8, 2024
子育て世代対老人世代の世代間対立を指摘する声も。
【国立のマンションから見る老人大国JAPAN】
「子育て世代のマンションなんて必要ないだろ!」
罵声を上げる老人が徒党を組んで役所に押しかけ、「富士山が見えなくなる」という理由で完成したファミリー向けマンションを解体させるにまで至った2024年のTOKYO JAPAN。…— ゆな先生 (@JapanTank) June 8, 2024
国立市の不動産価格は下がるという指摘も。むしろこれ以上建てられなくなって価格が上がる気もしますが。
もう国立に建物たてるのはリスクしかないので国立市の不動産価格は下がります。
— たくや社長 | 地場不動産 (@fudousanlove) June 7, 2024
景観条例とは関係なく“別件”でやった可能性も取りざたされています。
マンションの掲示板に寄せられたコメントでは、行政提出資料に虚偽があり違反物件であったとあります。https://t.co/SuLqzRJzbq pic.twitter.com/uilLqnzj1g
— クニッター (@kunittercom) June 7, 2024
その積水ハウスもかつてからリスク管理に甘さがある印象があります。
このWikipedia(積水ハウス地面師詐欺事件)超面白いので読んでくださいね。
詐欺被害が社内の責任を問うお家騒動に発展し、会長が社長を追い出そうとしたら、逆に会長が返り討ちに遭うのとかマジでドラマ。
好きなデベなので悪口言いたくないけど、何となく社内のリスク管理がザルそうな印象です。 https://t.co/U3Fv6D21Hh pic.twitter.com/2Rgf613jIz
— マンション好きの外資コンサル (@escapejapan2023) June 7, 2024
マンション解体発表の少し前(5/24)に29万人超の個人情報漏洩が積水ハウスで発生していた。こりゃまた大規模な・・・https://t.co/V28GB0G7Zq
— クニッター (@kunittercom) June 8, 2024
営業叩き上げの人が偉くなっマネージメントをしている、と言うのが業界の弱いところだと思います。
— Dan アメリカ不動産🇺🇸をもっと身近にそして安全に/ロサンゼルス 不動産エージェント (@Daisuke_Realtor) June 7, 2024
今回の事件は国立市に独特なものなのでしょうか。
まぁ国立は文教都市でうるさい老人がたくさんいるエリアなんですよね。国立駅を建て替える際も反対運動が起こり、その割に金は出さない、「口は出すけど金は出さない」インテリ気取り高齢者が集積。新しいマンションが立つたびに揉めていて、これだけじゃないんですよね。ほんと。
— 木下斉 / 「まちづくり幻想」日台韓中で発売中! (@shoutengai) June 8, 2024
積水ハウス様 @SekisuiHouse_
国立駅から見えた富士見通りの #富士山 が見えないです。あの10階建てマンションの建築が終わったら、また見えるようになるのでしょうか。もちろん景観条例等に沿ったものでしょうが、とてもショックです。【拡散希望】 pic.twitter.com/WleLNFSRoh— 竹内幹 (@takekan) December 19, 2023
今回の解体はまだ何とも言えませんが、マンション以上に止めなくてはならない案件は日本にたくさんあります。
国立のマンションが取り壊しなのに、こっちは工事決行。環境アセスメントにかけたら違反物件だが、認定が法改正前だからアセスメントなし。しかも単価は2012年度の40円で20年利益保証。
こっちこそ住民訴訟を起こしたらアウトだろう。 https://t.co/BgAcNloap0— 池田信夫 (@ikedanob) June 8, 2024
解体場所の住所は?
マンションが富士山の眺望を阻害するなど景観上の問題から今月3日、解体の判断に至ったという。 マンションは国立市中2丁目の「グランドメゾン国立富士見通り」(10階建て、総戸数18戸)。 JR中央線国立駅から徒歩約10分の富士見通り沿いにあり、「国立富士見通りに10年ぶりの分譲マンション」をうたっていた。
まとめ
今回は、東京都国立市で建設中だったマンションが、完成直前に解体されることになった件についてお伝えしました。
ネット上には、違法建築や景観条例違反といった書き込みが見られますが、いずれも噂レベルに過ぎない事がわかりました。
完成直前の解体は異例だったこともあり、前例として理由は明らかにしてほしいものですね。
(文:Quick Timez編集部)